海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

おなかに寄生虫を飼っていた!

結局、中国伝統の自然派医学にしても

私のおなかは治せず

おなかをかばうエビ型前傾姿勢のままでケニヤに戻った。

 

ナイロビに到着し、ダダーブへの移動フライトを手配しようとしていたら、

同僚から、まさかの、ダダーブ渡航禁止令発令。

 「完治するまで戻ってこないで下さい。

体調不良で戻ってこられて、ひどくなったりでもしたら

皆に迷惑ですから。」

 

おお、そうきたか!

完治するまで戻ってこないで下さい、で文章が終わっていたら、

スルーして調子の悪いまま戻っていただろう。

でも、皆に迷惑をかけますから、と言われてしまっては。。。

 

それに、元々スリムな私だけれど、

ダダーブ着任から体重減り続け、

このままではなくなってしまう、なんて

さすがにちょっと深刻かもとも思っていた。

 

それで、やっと観念して、

ナイロビで西洋医学のお医者さんに診てもらうことにした。

日本大使館でも薦めるクリニックなので、

国際レベルの医療を期待できそう。

 

こじんまりとしたクリニックは清潔感あり、

第一印象はまるだった。

先生も優しいし。

問診を受け、検尿、検便など一通りの検査を行った。

 

数日後、クリニックを再訪して

遂に、私のお腹の不調の原因が判明した。

 

寄生虫

ランブル鞭毛虫という寄生虫が悪さをして引き起こされる

ジアルジア症だった。

www.forth.go.jp

 アフガニスタンでも随分と悩まされた、あの卵げっぷ症?

ジアルジア症は、通常、腹痛と共に卵の臭いのようなげっぷが出る

不衛生な環境でよくなる症状だった。

でも、今回は卵げっぷはなかったのに。

逆に、だから、卵げっぷ症とは思い至らなかった。

 

寄生虫というと、びよーんと長いミミズのような虫を思い浮かべるけれど、

ランブル鞭毛虫は丸っこい微生物のような寄生虫

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ランブル鞭毛虫ウィキペディアより)

先生、デスクトップの画面いっぱいに

ランブル鞭毛虫の写真を見せて説明してくれた。

 

寄生虫の写真まで見せながら説明してくれる先生の丁寧さに感謝しつつ、

頭の中で、

私の胃壁にへばりつき、

私の栄養をちゅうちゅう吸い尽くす微生物を妄想していた。。。

 

不調の原因が解明され、正直、かなりホッとした。

どんなに不調でも、原因が分かれば、対処できると思えるけれど、

原因不明の体調不良では、どうしていいのか分からない。

 

クリニックで虫下しと治療薬を処方されて、

帰宅後、早速、虫下しを飲んだ。

 

数日後、あれだけどんより続いていた腹痛と倦怠感が止まった。

虫下し、万歳!

 

西洋医学、頭から拒絶していたけれど、

さすがに寄生虫は漢方では対処できないだろう。

西洋医学も悪くなかった!