海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

スリランカでもつま先をやられる

スリランカには、2004年のスマトラ沖地震津波被害の復興支援で2007年秋から2009年末まで駐在した。

津波復興5か年計画の中盤から終わりまで。

災害対策、青少年事業、住宅支援、生計支援(女性の職業訓練)、組織開発、病院建設など、多岐に渡る事業を担当し、全国津々浦々出張に行った。

 

過酷な生活環境、衛生環境のアフガニスタンの後だったから、

自分へのご褒美のように思えた南国スリランカでの駐在。

スリランカとは、現地の公用語の一つシンハラ語

「光輝く島」という意味らしいけれど、

輝くパラダイスのように思えた。

(もう一つの公用語タミル語

 

津波の被害で最初はかなり大変な状態だったようだけれど、

私が駐在した津波3年後のスリランカは徐々に復興が進んでいた。

 

同時に、タミル・タイガーと政府軍が戦ってはいたけれど(*)、

アフガニスタン後のスリランカ

私にはパラダイス。

常夏で、海に面した環境ってやっぱり心理的に高揚する。

 

それに、国内紛争と言っても局地的なので、

全国的に戦っていて、テロ活動も盛んだったアフガニスタンと違い、

駐在地の首都コロンボは普通に歩き回ることができる。

安全対策のため行動制限があって、

決められたレストラン数件と、

決められたスーパー数軒にしか行けないアフガニスタンと比べると

鳥かごから大空に羽ばたいた鳥のように

自由のありがたさをひしひしと感じた。

 

そんなパラダイス・光り輝くスリランカには

スリランカ人のお坊さんのお友達ダンさんがいる。

ダンさんは、私がスリランカに駐在する時、知り合いに紹介してもらった。

 

ダンさんのお寺に遊びに行ったり、一緒にキャンディの仏歯寺(**)を訪れたり、

果ては、仏陀の足跡を辿るインドの旅にも行った。

大変親しく、良くして頂いた。

 

そんなダンさん、ある日、田舎の自分のお寺で式典があるので、

私を招待してくれた。

 

そのダンさんのお寺で、つま先に異変が。

 

マザー・テレサの施設でのボランティアでインドに滞在中、

つま先の深爪からばい菌が入って化膿して腫れ上がったけれど、

ご褒美スリランカでもつま先にトラブルが。。。

つま先は私の弱点?!

 

続く~

 

(*) スリランカは主に仏教徒である多数派シンハラ族(74%)、主にヒンズー教徒である少数派タミル族(18%)、ムーア人など多民族国家だ。少数派に不利である政策を打ち出す政府に抵抗・反発し、タミル族の武装組織タミル・タイガー(タミル・イーラム解放のトラLTTE)が結成された。1983年から2009年にかけて内戦が繰り広げられ、政府の勝利で幕を閉じた。1996年に日本政府の青少年事業「世界青年の船」に参加し、スリランカに寄港した時、LTTEによる首都コロンボでの爆弾事件があり、スリランカでのプログラムが大きく変わってしまったのをよく覚えている。その後、スリランカに駐在することになるとは想像もしていなかったけれど、再度この国を訪れた2007年から2009年の間に、終戦という歴史の瞬間に立ち会ったのは感慨深い。

 

(**) キャンディは、島国スリランカの中央丘陵地帯に位置する古都で、世界遺産にも登録される仏教の聖地であり、観光地、避暑地。キャンディの目玉の一つは、仏陀の歯が収められている(!)仏歯寺。お坊さんのダンさんと訪れた時は、一般の人が入れない奥にまで通してもらった。お寺を訪問する際は、お坊さんと一緒だと何かとご利益(⁉)がある。

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仏歯寺(ウィキペディアより)