海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

パレスチナのハーブ療法

 

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セージ

 

ここしばらくブログで

いくつか駐在した国での、病気やら自然療法、伝統医療などについて書いている。

 

それで、他の駐在国でも何かなかったかなと思い

記憶を辿ってみると、

まだまだあった。

 

例えば、パレスチナ

アフガニスタンやケニヤのダダーブ(ソマリア難民の難民キャンプがある)などに比べ、

衛生環境は良いパレスチナでも、

人間、完ぺきではない。

やっぱり体調を崩すこともある。おなかを壊すこともある。

 

その日は、おなかの調子が思わしくなかった。

どんよりとおなかが重く、つられて気分もちょっと重い。

翌日も、またその翌日も。

 

良くなる気配は見られなかったけれど、

激痛ではないし、出勤できるし、

薬は嫌いだし、病院はもっといやなので、

そのままどんより重いおなかと一緒に数日過ごしていた。

 

事務所でパレスチナ人の同僚とのお喋りのついでに、

ここ数日のおなかの調子について話した。

でも、薬は飲みたくないとも。

 

そうしたら、同僚、セージ茶が効くよ。

パレスチナではおなかの調子が悪い時はセージ茶を飲むんだよ。

と教えてくれた。

更に、後でセージを買ってきて作ってあげるよ、とも。

 

なんて優しいんだろう!

でも、セージがおなかにいいなんて聞いたことない。

セージと言えば、ネイティブ・アメリカンの伝統儀式で

気を浄化させるために使うというイメージしかなかった。

 

というイメージは、きっと私が昔、

アメリカはカリフォルニアの聖なる山と呼ばれるシャスタ山に行った時に

お土産屋さんでそう説明された刷り込みで、

後からググって見たら、確かにヨーロッパなどでも健康療法に使われていた。

 

セージの効能と使い方。料理だけじゃない!暮らしの中の活用法

 

後からセージを買ってくると言っていたジョージ、

早速、セージを買ってきてくれて、キッチンに入り、セージ茶を作り始めた。

(ここで、勤務時間中そういった買い物を気にするのは、

日本人のまじめすぎる悪い(?!)性質です。。。)

 

セージは生かと思ったら、売られているセージは乾燥されたものが多い。

乾燥されたものとは言っても、葉っぱのついたままの枝が束で売っている。

 

アラブコーヒーを作る小さい柄のついたカップ・イブリック(*)に

水と乾燥セージを数枚入れて火にかける。

しばらく沸騰させたら紅茶と砂糖を入れて出来上がり。

砂糖はお好みでどうぞ。

 

思ったよりおいしい。

普段はシュガーフリー派だけど、

ちょっとだけ砂糖を入れるとほんのり甘くて、おいしさが増す。

 

そして、味より驚いたのは、

本当におなかの調子が治ったこと!

 

驚いてすみません!

でも、半信半疑だったから。。。

 

この時から、

私の駐在必須アイテムには乾燥セージが加わった。

 

(*) イブリック これをイブリックと呼ぶとは今日まで知らなかった! 以前、同僚に聞いたことがあるけど、名前なんてあったかな?という返事だったし。

それはさておき、中東諸国では、どの家庭でも何種類かサイズの違うイブリックを持っている。アラブコーヒーを作るのに必須。私もお土産にいくつも買ったけれど、小さくて、日本ではガスコンロの三本足に乗らないので注意。

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