海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

クルドの猫、平和構築に貢献する

前回、クルドの猫のはなしをした。

parwana.hatenablog.com

 

クルド猫モンちゃんママのなほちゃんは、

イラク戦争勃発時から個人でイラク支援に尽力している

20年来の自慢の友達。

                                                         

私はアフガニスタンやらハイチやらケニアやら

大陸またいであちこち渡り歩いていたけれど、

なほちゃんはずっとイラクにコミットしている。

 

そして、遂に私がイラク駐在となり、

クルド自治区でご近所づきあいするようになろうとは、

インドはコルコタのマザー・テレサのボランティアで知り合った時は

想像もしていなかった!

 

そんななほちゃん、

数年前からピースセル・プロジェクトという平和構築事業を始動している。

www.facebook.com

 

ピースセル、平和細胞。

長く続く戦争で、人々の中に深く根ざしてしまった恐怖を取り除き、

報復の連鎖から脱却するための様々な活動を展開する。

 

その中の活動の目玉の一つが、読み聞かせ。

読書習慣のないクルドの子供たち相手に、

読書キャンペーンを開始した。

 

読書の習慣がないから、現地には良質の絵本が少ない。

それで、日本の絵本や紙芝居を

クルド語やアラビア語に訳して

ボランティアの大学生たちが読み聞かせする。

 

最初は何が始まるのか訳が分からなくて

気が散っていた子供たちも、

次第に引き込まれ、

目を輝かせて、ストーリーにのめり込んでいく。

 

そしてピースセル・プロジェクトが、

クルド猫リンとモンちゃんを主人公に

オリジナル紙芝居「モンちゃんとしっぽ」を製作した。

https://peacecell.thebase.in/items/29607372

 

バグダッド出身、日本のアニメ大好き漫画姉妹が絵を担当した。

本人たちも国内避難民である。

 

 

日本のアニメがあったから、

怖く辛いバクダッドの戦火を耐え抜けたという。

日本の漫画、こんなに世界で貢献している!

 

紙芝居「モンちゃんとしっぽ」は

日本語、英語、アラビア語クルド語、と4言語対応している

インターナショナル紙芝居。

日本でも6月22日から販売を開始した。

 

この機会に是非、紙芝居を手に入れて

クルド猫に触れてみて下さい~。