海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

ドホーク国際映画祭

前回、日本でのUNHCR 難民映画祭の話をしたけけれど、

parwana.hatenablog.com

 

映画祭って世界中

結構いろいろなところでやっている。

 

しかし、北イラククルド自治区ででも開催されてるなんて

意外や意外!



その名もドホーク国際映画祭

filmfreeway.com

 

ドホーク(*)イラククルド自治区ドホーク州の州都で

私が2018年から2019年にかけて1年駐在した町。

 

クルド自治区最大の都市、首都エルビルや、

革新的なスレイマニア州の州都スレイマニア市に比べて

ちょっと田舎で保守的な町。

 

市と呼ぶより、町と呼びたくなる。

日本に例えると、ちょっと昭和なイメージ。

映画の都って感じではない。

 

そんなドホークで国際映画祭が開催されるなんて

嬉しい驚き。

ドホークも頑張ってるじゃない!

 

2018年秋、

第6回映画祭のオープニングが開催されるドホーク大学に

同僚と連れだって参加した。

 

ドホーク大学に足を運ぶのも初めて♪

機会がなければ、特に外国の大学に行くことなんてない。

 

会場に入ってびっくり。

来場者は皆さん、きらびやかに着飾って、

ここはパーティー会場かと思うような雰囲気。

比べて、私や同僚は全くの普段着で、場違いというか、居心地悪いというか。。。

でも、久しぶりのこんな華やかな雰囲気に、心躍った💛

こんな感じ。


6TH DUHOK INTERNATIONAL FILM FESTIVAL - OPENING 20.10.2018

 

オープニング・パフォーマンスでは

クルドの民族衣装をまとったダンサーがダンスを披露して

これを見られただけでも、開会式に来た甲斐あった!

ちょうど動画を見つけたので、

ちょっとクルドな衣装と雰囲気

見てみて下さいまし。


Duhok International Film Festival 2019 (Promo)

 

 

翌日からドホーク・モールの映画館で

出展作品が続々上演され、

 前回紹介した『アレッポ 最後の男たち』もここで見た。

www.youtube.com

 

アレッポ 最後の男たち』を含め

シリアをテーマにしたドキュメンタリーも多く、

何本も映画を見ていると、

暗く悲しく悲観的になっていく。

 

私にとってはスクリーンの向こうの映画の話なんだけど、

現地にいる人にとっては現実なんだ。

スクリーンの向こうの話と私の心が同化し始めて、

暗く悲しく悲観的になっていく。

 

これが世界の現実の一面。

 

だから私は、別の面に光を当てたくて、

人道支援の仕事をしている。

 

(*) クルド自治区地図(特定非営利活動法人IVY HPより)

http://ivyivy.org/activity-news/928/

ドホーク(Dahuk)は緑の部分クルド自治区の西端、

トルコ、シリアと国境を接している

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