海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

イーグルアフガン明徳カレッジ入学式

入学式にはベビーカーもチラホラ見られた
赤ちゃんとともに参加出来るっていいね~

 

2021年8月15日、アフガニスタンの民主政権が崩壊し、

厳格・曲解イスラム主義で女性差別タリバン復権した。

 

遡ること、その20年前、

タリバン政権が崩壊して民主政権が誕生した時、

私は国際緊急人道支援業界デビュー!

初の駐在地として

アフガニスタンの地を踏んだ。

 

どきどきの初駐在。

ちょっと怖いかも、ハラハラのアフガニスタン

しかも東北地方のへき地、

中世をイメージしたらこんなだろうなと思われるような

バダクシャン州ファイザバードで

唯一の日本人!

 

でも困難に直面すると俄然燃える、

やる気が出る、笑

 

タリバンの圧政に抑圧されていた女性がやっと解放され

それまで禁止されていた女子教育も解禁、

女の子も学校で教育を受けられるようになり

全国規模の「バック・トゥ・スクール・キャンペーン」を

バダクシャン州で展開するのがお役目だった。

 

すごい数の女子が小学校に登録し、

教室も、教材も、先生も全然足りないという嬉しい悲鳴!

質と量、不足しているものを

 

テントを使っての仮設教室の設置、

学校の修復、増設、

教材、文房具の配布、

教員研修などなど

可能な限りの支援が実施された。

教室が足りなくて、あちこちで青空教室も

 

あれから20年、

まさかのタリバン政権が復権し、

女子の中・高等教育は再び禁止という悪夢。

 

国際機関や大使館職員、

留学など外国に関連した経歴がある人達は

タリバン政権からの弾圧の危険性があり

国外に逃れた。

 

日本政府は他国がしたように

日本大使館などに勤務していた人々とその家族の

日本への避難を支援した。

 

その時に日本にやって来たアフガニスタン人、数百人。

 

そのアフガン人たち

当初は住居も提供され、サバイバル日本語も受講できたけれど、

 

政府の支援がそうそう続くことはない。。。

後は頑張ってね!と自立を迫られた。

 

まじっすか!

そんな、明日から自立してよねって言われても、

日本語不自由です。。。

収入ありません。。。

ってなるよね! 

路頭に迷っちゃうよね。

 

それで、名乗りを上げたのが

知り合いのアフガニスタン支援グループだった。

 

女性を対象に日本語クラスを開始した。

その名も「イーグルアフガン明徳カレッジ」

 

以前より日本でアフガニスタン支援を行っているNPO

イーグル・アフガン復興協会代表の江藤セデカさんと

『ウェッブ・アフガン』編集部、

それから千葉明徳学園

手持ちで日本語コースを開始した。

webafghan.jp

 

webafghan.jp

 

口コミで声がけして集まった日本語教師の方々も

もちろん皆さんボランティア。

皆さん、熱い!

 

当初、30名くらい集まれば、と思っていたコースには

100人以上の女性が殺到したのだそうだ。

それだけ必要とされていた!

 

2024年度4月からの2期目は

約30人のやる気満々のアフガン女子達が

初級1、初級2、日本語検定試験対策の全3クラスで

勉強することになった。

 

その入学式に招かれてお邪魔しました!

アフガン・キッズの衣装来て、笑。

 

入学式の最中、

先学期講座参加者数名がが前に呼ばれて、

講座がどのように自分の生活に役立ったかを披露した。

 

もうびっくり!

堂々と皆を見ながら話してる!

恥ずかしがって、顔を背けて

一言二言話して逃げるように席に戻るなんてイメージとは程遠い。

堂々と自信持った話しっぷり。

皆の顔を見ながらしっかり話している。

 

「意外でした!」とこそっと関係者に話したら、

「この日本語クラスで変わったんだよ!」

とのお返事だった。

 

この講座が始まるまで、

日本在住アフガニスタン女性のネットワークは

非常に限定的だったのだそうだ。

日本にいてもやっぱりアフガンの文化・風習・生活様式

家庭内に、生活圏内に生きている。

アフガン女性はやっぱりなかなか外には出にくい。

友達を作りにくい。

日本人と触れ合う機会もそうそうない。

 

そんな日本のアフガン女性の

素晴らしいネットワークの役割も果たしていた。

 

更には、充実した託児設備も備えている。

折角の外に出る機会、

日本語を学べる機会があっても、

小さい子供を置いてお出かけするのは難しい。

 

イーグルアフガン明徳カレッジでは

平均15人程度、多い時は30人ものキッズたちが

講堂の広いスペースで

いろんなおもちゃで

思い思いに遊んでいる。

 

さすが幼稚園も運営している

千葉明徳学園ならではの充実した幼児用設備!



日本語講座でこんな充実した託児ケアがあるなんて!

それを実現させた運営側のご尽力、

素晴らしすぎます!

 

ママたち、

日本語の勉強、頑張れ~!