海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

私の名前は「パルワナ」です

イーグルアフガン明徳カレッジ
日本語授業の様子


私の名前、野窓パルワナのパルワナは

実はアフガン名なのだ。

アフガン駐在中に現地の同僚が、

「あなたのアフガン名はパルワナよ」って名付けてくれた。

 

女の子の名前としてよくある

蝶って意味のかわいい名前が気に入っている。

 

実はパルワナって、

イランやインド、パキスタンなどでもある名前らしく、

先日は、なんとウズベキスタン人にも

あー、名前の意味、分かる~!って言われて、

何と国際的な名前なんだって嬉しく思ってる♪

 

「イーグルアフガン明徳カレッジ」の

入学式に向かう道すがら

アフガン女子らしいグループが歩いてたので、

「アフガン?」って声を掛けてみた。

 

彼女たち

「はい」と言って、頷いた。

 

おお、日本でほとんど初めての

アフガン人との直接的接点に

ちょっと興奮、笑

 

ノミ マン パルワナ アスト

(私の名前はパルワナです)

 

かろうじて覚えている

アフガニスタン公用語の一つダリ語で言うと、

女子達、こそこそっと

「この人ダリ語で話してる!」

っていうのが分かった。

 

おおー、通じてる!

テンション上がった、上がった、笑。

 

入学式を行う建物の入り口には

なじみの顔の関係者さんが受付を行っていた。

「アッサラーマレイクム!」*1

 

「アッサラーマレイクム」は

あなたの上に平安あれって意味で、

広くイスラム圏で使われる挨拶なので

覚えているととっても便利。

 

「アッサラーマレイクム」と言われたら、

「ワレクムサラーム」(あなたにも同様に平安あれ)*2

と返答する。

 

イスラム教徒にアッサラーマレイクムと挨拶すると、

初対面でもほとんど必ず自動的に

「ワレクムサラーム」と返って来る。

これって、かなり嬉しい。

 

アフガン人受講者同士も、

頬にキスしつつ長々と挨拶してる。

これ、アフガン流。

 

皆さん、受付と挨拶を終えると

入学式の教室に入っていった。

 

教室にはカメラを持っている人もいる。

なんとNHKやら開発ジャーナルの取材だって!

 

それに早稲田大学からも

ボランティア・グループがやって来ていた。

 

去年の初回のコースで評判が広がっていたらしい。

すごい!

 

そんな中、全参加者が参集するまで

イーグルアフガン復興協会代表の江藤セデカさんが

いろいろダリ語で話していた。

 

私はただの見学者だったのだけれど、

「後ろにいるのはパルワナ・ジョンです。」って

セデカさんが紹介してくれたのが耳に入った。

 

ジョンというのは、OOちゃんって感じの意味で

親しみを込めて名前に付ける。

女子同士や大人が子供を呼ぶのに使ったりする。

 

セデカさん、紹介してくれて

ありがとうございます💛

アフガニスタンの民族衣装を着て行って良かった、

アフガン男児用のだけど、笑。

 

入学式の後、

いろんな人に声をかけてもらった。

「その服、どこで買ったの?」「アフガンの?」

「マクブール💛(可愛い~)」「一緒に写真撮ろっ!」

 

ちょっと人気者になった気分、笑

民族衣装効果、かなりあります!

 

民族衣装でなくても、何かその国ものを持ってたり、

知ってたり、ちょっとした単語を言ったりすると、

みんな喜んでくれるのは万国共通。

私たち日本人だって同じだよね。

 

さて、前回も触れたけれど、

このイーグルアフガン明徳カレッジのすごいところは、

しっかりした託児機能を備えているところ。

 

子だくさんのアフガン家庭で

子供を置いてお母さんがお出かけするのは難しい。

 

でも、ここにはお母さんは子供を連れてきて、

広い託児室で子供たちは楽しそうに遊んでいる。

 

先述の早稲田大学のボランティア学生さん達も

ここで大活躍していた。

 

私もちょっくらキッズに遊んでもらおうっと♪

 

小学校高学年ぐらいに見える男の子に話しかけてみた。

「名前は?」「エム」

「学校に行ってるの?」「うん、行ってる。」

 

おお、日本語上手じゃないの。

「俺、学校好き! 友達たくさんいるし。」

「私」でも「僕」でもなく、「俺」なのね、笑。

ほとんど日本語ネイティブ男子じゃん!

 

「私はパルワナ」

「え、アフガン人なの?」

「違うけど、アフガン名があるの。

バダクシャンで働いてたんだよ。」

「えー、俺、バダクシャンに行ったことない。」

 

お母さんは日本語を勉強中で、

お母さんと一緒にエム君とお兄ちゃん、2歳の弟君が

一緒にカレッジに来ていた。

 

エム君、とっても弟に気を配って世話をしている。

そんな姿を見ると、

子だくさんのアフガン家族の一面を垣間見た気がする。

まだ自分も小さいのに、しっかり弟の世話をする。

 

アフガンの良き文化・風習を保ちつつ

エム君、ちゃんと日本語も話せて、

学校生活楽しんでる模様。嬉しいなぁ。

 

子供達、学校と家庭やコミュニティで

それぞれの国の架け橋になって欲しいな~!

そのサポートととして

私たちも張り切ります!

*1:厳密には「アッサラーム アライクム」なのだけれど、アッサラーマレイクムと聞こえます。

*2:こちらも正確には「ワ・アライクムッサラーム」です。