海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

1月だけどクリスマス飾りは出しておかなきゃ!

メキシコ人を配偶者に持つリーさんを含むグループで

1月5日にオンラインで集った。

 

リーさんの画面の背景には

キラキラのラメ入りモールや

クリスマスツリーらしき飾りつけがうつっている。

 

参加者の一人が

「リーさんのとこは

まだクリスマス飾りで賑やかだね~www」というと、

 

「うちの配偶者メキシコ人でしょ、

メキシコではクリスマスプレゼントは1月6日なの。

だから当然クリスマス飾りは

その日まで出しとかなきゃ、ってことなんですよ。」

 

なんと、メキシコのサンタさんは1月に来る?!

 

彼女曰く、

キリストの生誕を知った東方の3人の賢者が

星に導かれてキリストにお祝いの品を届けに行った

というエピソードが聖書に書かれていて、

その逸話に由来して

1月6日は3賢者の日になっている。

 

子ども達は東方の3賢者に手紙を書いておくと、

1月6日の朝にサンタクロースならぬ3賢者が

プレゼントをクリスマスツリーの下に

置いておいてくれるんだって。

 

実際にはイエス・キリストが誕生したのは

12月25日とされているけれど、

3賢者がキリストの生誕地、

パレスチナベツレヘムに到着したのが

1月6日だったのだそう。

 

へー、そうなんだ!

聖書のそのお話は知っていたけれど、

それが 元となってメキシコでは

1月6日がプレゼントの日になってるなんて知らなかった!

 

実はメキシコだけではなく

この習わし、スペインにもあるみたい。

 

なので スペインでも クリスマス休暇はながーく

1月6日までなんだって。

 

旧スペイン植民地のメキシコは

その風習を受け継いでるんだなぁ、しみじみ。

 

ちなみにこの聖書のお話、

新約聖書のマタイによる福音2章に次のように書かれている。

 

*****

エスは、ヘロデ王の時代にユダヤベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て言った。

ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」 

これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。

エルサレムの人々も皆、同様であった。

王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、

メシアはどこに生まれることになっているのかと

問いただした。 

 

彼らは言った。

ユダヤベツレヘムです。

預言者がこう書いています。

『ユダの地、ベツレヘムよ、

お前はユダの指導者たちの中で

決していちばん小さいものではない。

お前から指導者が現れ、

わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」

 

そこで、ヘロデは占星術の学者たちを

ひそかに呼び寄せ、

星の現れた時期を確かめた。 

そして、

「行って、その子のことを詳しく調べ、

見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」

と言ってベツレヘムへ送り出した。 

 

彼らが王の言葉を聞いて出かけると、

東方で見た星が先立って進み、

ついに幼子のいる場所の上に止まった。 

学者たちはその星を見て喜びにあふれた。 

 

家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。

彼らはひれ伏して幼子を拝み、

宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。 

 

ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と

夢でお告げがあったので、

別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。

*****

 

この後、ヘロデ王は3賢者に騙されたと知って怒り狂い、

ベツレヘムとその周辺一帯にいた二歳以下の男の子を

皆殺しした、

 

と聖書は続いていく。

 

今も昔も、暴君の悪行は変わらず。。。

あーあ。。。涙



主題に戻り、

同じキリスト教国でも

ところ変われば 風習変わり、

クリスマスのプレゼントは12月25日だったり

1月6日だったり。

 

興味深い。