海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

停戦合意となったけれど

イスラエルパレスチナ自治区ガザ地区

実効支配するハマスの戦闘が、21日にやっと停戦となった。

 

ガザの元同僚にメッセージを送った。

真面目に、ちゃんと生きてるよね!?って

返事が来るまでちょっと怖かった。

 

「何とかまだ生きてるよ。。。」

と返事が来て、はぁよかった!

 

停戦合意となってひとまず安堵したものの、

11日間続いた空爆や爆弾の応酬で

ガザでは子供含む250人以上もの人が亡くなり、

イスラエル側では出稼ぎのタイ人2人など含む12人が犠牲となった。(巻き添えとなった外国人、本当に不運。。。)

 

イスラエル側は圧倒的な軍事力で

ガザから飛んでくるミサイルを迎撃ミサイルで爆破するし

(この防衛システム「鉄のドーム」、

名前からして防御力高そう!)

防災設備が整っているから、

攻撃があると市民は急いで防空壕に逃げる。

けれど、パレスチナ側にそんな軍事力や設備はない。

 

一応イスラエルは直前に

攻撃開始することを告知するのだそうだけれど、

告知されたところで、

ガザの市民は一体どこに逃げればいいのか。

学校が避難場所になっているけれど、

学校に辿り着くまでが危険だし。

結局、ガザのパレスチナ市民ができることって、

アッラーの神にお祈りするしかないのか。。。涙

 

逃げる、と言えば、

私もアフガニスタンやらイラクやらの駐在時には、

有事の際にいつでも緊急避難できるよう

総重量10Kg以内で必要最低限の身の回りの必需品をつめた

「緊急避難バッグ」を用意しておくよう言われていた。

日本でいう防災セットのようなバッグ。

駐在員は国外退避になるから、パスポートや多少の現金、

貴重品なども避難グッズに入ってくる。

 

外国人である私たちは国外退避が可能だけれど、

現地の人々には逃げる場所がないのが本当に申し訳ない、

胸がい痛い。。。

 

停戦合意のその日、

イスラエル治安部隊は、エルサレムイスラム教の重要なモスクであるアルアクサ・モスク周辺でパレスチナ人と衝突した。

何でこうなるんだろう。。。

www.msn.com

 

それに、ガザ地区には大きな被害が発生している。

まだ十分な被害調査が行われていないけれど、

オフィス・ビル5棟、家屋1000戸以上が破壊され、

モスク3か所、病院17か所、学校などにも被害が及んでいる。

安全な水や電気共有、下水サービスなどの社会インフラも止まってしまった。

 

また2014年の紛争から完全に立ち直っていないというのに。。。

 

パレスチナで事業を行う日本のNGO

緊急募金を呼び掛けている。

ccp-ngo.jp

www.ngo-jvc.net

www.parcic.org

 

これからまた緊急支援が始まるんだな。

 

7年前、2014年の紛争後の人道支援パレスチナに赴任したのを思い出す。。。