海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

モロッコに出張に行ってきました

2024年もあっという間に3週間余りが経過した。

 

元旦早々、能登半島で大地震が発生して

元職場は元旦から現場へ駆けつけ

今も活動を展開している。

同業者ながら素晴らしすぎる!

 

そんな中、私は

去年の9月の大地震で甚大な被害が出たモロッコ

元職場の助っ人として赴くことになった。

 

ミッションは、

実施中の大地震緊急人道支援事業の視察と

次期事業案形成。

 

10日間程の短期滞在だけれど、

初モロッコだし、

現在実施中の事業は今まで担当したことのない初の

女子衛生管理支援なので、

新しい経験を2つもできちゃう

この出張の機会に感謝!

 

さて、モロッコ

ここですよ、ここ。


北アフリカの西側。

北はジブラルタル海峡をはさんでスペインがすぐそこ。

 

昔、スペインのセビリヤ万博で2か月間、

赤十字パビリオンでボランティア活動をしたことがあった。

世界20か国から青少年赤十字ボランティアが招集され、

赤十字パビリオンのガイドをした。

 

Por aqui, por favor. こちらにどうぞ~

なーんてスペイン語で速攻ガイドの台詞を覚えて。

 

その時のボランティア仲間のノルウェーラッセ

ボランティア活動さぼって

海を越えてモロッコに遊びに行ってたなぁ。

 

ボランティアさぼって

他国に遊びに行っちゃうことに衝撃だった!

 

一緒について行きたーいという気持ちは大きかったけど

真面目な日本人はそんなことはできません!

(今も真面目な日本人だけど、

今なら担当者に行ってきます!とちゃんと告げて、

行っちゃうかな、笑)

 

それに、当時の私はまだまだ海外慣れしてないし、

度胸もないし、英語もしゃべれないし。

 

当時はスペインから海峡超えてモロッコ行くなんて

考えられなかったけど、

 

私も成長したなぁ。

今だったら、一人ででもちょろっと行っちゃうかも、笑。

 

そんな思い出?のあるモロッコ

実は結構人気の観光立国だった。

渡航のためにインターネットで検索してみたら、

観光情報がたっくさん。

女子旅用サイトもあるんだもん、驚いた。

 

確かに、アフリカの中でも治安は比較的安定していて、

歴史もあるし、食べ物美味しいし、小物もかわいい~💛

 

おっと、私は観光ではなく仕事に行くんだった!

 

行先はマラケシュ

 

ユネスコ世界遺産に登録されている

メディナと呼ばれる旧市街、

その中のスークと呼ばれる巨大な市場は

ロッコの観光の目玉の一つとなっている。

 

活気あふれる観光地マラケシュ近郊で、

2023年9月8日にマグニチュード6.8の地震が発生した。

死者3,000人以上、負傷者5,000人以上、

5万軒以上の家屋、建物が損壊、倒壊して

50万人以上が避難生活を余儀なくされるという

大変な被害が発生した。

 

元職場の支援チームは9月11日には現地に飛んで、

緊急物資配布などの支援活動を開始した。

 

そして、現地政府や現地の団体と提携しながら

必要な支援内容を検討し、

 

女子の生理用品不足、

また、モロッコ山間部の家父長制の影響による

月経に関する知識不足に注目して、

被災女子学生に対する月経衛生支援を開始した。

 

え? 月経対応なの?!

もっと食料とか水とか衣類とか

そっちの方が優先なんじゃないの?!

と思ったかもしれない。

 

でもね、女性にとってこれ、

深刻な問題なんですよね!

 

生理は毎月のもの、待ってはくれないからね。

でも、生理用品がなければどうすればいいの?!

 

ロッコでも、

多くの団体が食料、水、衣類は緊急配布を始めていたけれど、

女性特有のニーズにはほとんど手つかずだった。

 

これ、実は能登半島地震の被災者支援でも課題となっている。

news.yahoo.co.jp

 

是非とも殿方に十分な理解を求めたい!

 

今回のモロッコへの出張では、

現地の提携団体が実施している

被災女子学生が月経に関する正しい知識を得るための

ワークショップを視察したり、

配布する生理用品の確認等を行った。