海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

文化の日と赤十字の接点

以前、文化の日日本国憲法が公布された記念日と

文化の日の由来を書いたけれど、

parwana.hatenablog.com

 

文化の日って元々は

明治天皇の誕生日で

明治節」という祝日だったのだそうだ。

 

太平洋戦争後、

アメリカのGHQ明治節を廃止しようとしたのを、

日本政府が何とか残すために

日本国憲法の交付に合わせて

11月3日を文化の日として

祝日にしたのだそうだ。

 

何で残そうとしたのだろう。

明治天皇はそれだけ重要な存在だったのか。

 

実際、明治天皇は国民からとても慕われていたようだ。

 

明治天皇崩御され、

国民の側から明治天皇の偉業を後世に伝えていくために

記念日として残すべきとの署名活動も起こったのだそうだ。

 

そして、1927年、昭和2年に「明治節」が祝日に制定された。

 

ちなみに、東京は原宿の明治神宮

明治天皇と皇后の昭憲皇太后を御際神としている。

 

こちらも国民から

御神霊をお祭りして永遠に敬いお慕いしたいとの願いから

お二人の好まれたゆかりの深い現在の場所に建立された。

 

ちなみに、ちなみに、

皇后の昭憲皇太后も、

日本赤十字社お茶の水女子大学などの設立に

大きく寄与したそうだ。

 

おお、赤十字

こんなところに接点があった!

 

私が国際人道支援の分野を初めて知って衝撃を受けたのは

「英語を使ってボランティアをしませんか」の

ポスターにつられた赤十字でのボランティア活動がきっかけだった。

 

その後、時は巡って

スリランカでは赤十字に属して

津波復興支援事業に従事した。

 

接点があるとなると、明治天皇・皇太后

急に近しく思える。親近感がわく。

 

国際緊急人道支援業界のキャリアを始めた頃は

私は国籍を超えた地球人として世界平和に貢献するんだ!

なんて思っていたけれど、

 

外国にいると、

好むと好まざるとに関わらず、

人は自分を日本人としてみる。日本人として扱う。

 

7か国に駐在して、

私はいったい何者??って

一時はアイデンティティー・クライシスにも陥った。

 

好むと好まざるにかかわらず

日本に生まれ育った私は日本人。

 

だから正しく日本の歴史を知り、

日本文化を理解し、日本人としての誇りを持って

世界平和に貢献したい。

 

思いがけず、

日本人としての認識を新たにした

文化の日となった。