話はインドに戻る。
当時、アメリカ留学していたものの、
まだまだ海外渡航には慣れていなかった。
アメリカからインドへの長旅。
東京からのフライトはビーマン・バングラデュ航空だった。
だって、それが一番安かったんだもん。
ダッカでは6時間ぐらいの乗り継ぎ時間があったと思う。
その長い時間、
まだまだ海外旅行に慣れていなかったし、異文化に対する認識の甘かった私は、
老いも若いもムスリムの殿方に
好奇の?軽蔑の?邪悪なものを見るような?視線攻撃を浴びることになった。
居心地悪すぎ。。。
やっとダッカから脱出することができたビーマンの機内では
お喋りなコルコタ出身の青年と隣り合わせになった。
なんでも、政治団体に属していているという。
そして、私に是非その事務所に来て欲しいと。
私、政治には全く関係のない一日本人学生なのになぜ?
外国人で目を引くから?
でも、海外旅行に慣れていなかった純粋日本人の私は、
はっきり『No』と言いわずに、うやむやに話を続けた。
彼のノンストップのおしゃべりに集中できなくなった頃
飛行機はコルコタに到着した。
彼は親切に、迎えの車で私のホテルまで送ってくれるという。
『えー、まさか誘拐じゃないでしょうね?!』
という私の正直な第一リアクションにもかかわらず、
彼の強引な親切に、またまた『No』と言い切れず、
ドキドキしながらも車に乗り込んでしまった、おバカな私。
道中、誘拐されたらどうしよう! レイプされたらどうしよう! と
ずっとドキドキだった。
そんなこととはつゆ知らず、彼はしゃべり続ける。
そして車は何十分も走り続ける。
ドキドキ、ドキドキ。
彼の話なんて、耳に入ってくるはずない。
そして、車は遂に、正しくサダル・ストリートの目的地のホテルに到着した。
着いたー!
心から安堵した。助かった!!
善良なおしゃべりな青年君、疑ってごめんね。
でも、飛行機で乗り合わせただけの知らない人だし、本当に怖かったのよ。
たっだら、車に乗り込むなって話なのだけれど、
とってもナイーブだった当時の私は、
がんと『No』と言えなかった。
ホテル到着後もドキドキは収まらず、
ホテルの受付に、誰か日本人が宿泊していないか聞いて部屋を教えてもらい、
図々しくも、その部屋を訪ねて行った。
怖い思いをして一人でいられないから
大変申し訳ないけれど、しばらく一緒にいて欲しいってお願いした。
ラッキーなことに、この部屋の日本人、とってもいい人で、
いきなり訪ねてきた怖がってる日本人のお相手をしてくれた。
教訓1、イスラム圏で女子が短パンを履くのはやめましょう。
(短パンのみでなく、肌が露出するような服はNG)。
教訓2.知らない人についていくのはやめましょう
(小学生か!)
それにしても、インド到着するかしないかのうちに、経験から学んでます。
でも、最初に怖い思いをしたからこそ、
インド滞在中、日々の生活に気を付けようと肝に銘じることができた。