海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

マザー・テレサは危険!

当然のことながら、マザー・テレサのことは知っていた。

白に青線のサリーをまとったカトリック修道女。

私には何の接点もない、別世界の、神様に仕える崇高な人。

 

その昔

イグナチオ教会かつらぎ会のデーケン神父様の

キリスト教入門講座に通っていた時、

デーケン神父様が、『これは危険な本です。』と言って

写真集を皆に見せて下さった。

マザー・テレサの写真集だった。

 

デーケン神父様曰く、

以前、クラスで同じようにマザー・テレサの写真集を見せたところ

学生の一人が『私、インドのマザー・テレサのところに行きます!』と、

マザーの神の愛の宣教者会に入会してしまったのだそうだ。

 

一冊の写真集が日本の女学生の運命を決めた。

危険な本!

 

が、その写真集は、

私にとっては危険ではなかった。

どなたか私の分までマザーの様に頑張ってください。

私には到底こんな環境で生活し、マザーのような活動するのはムリ。

それが、私の写真集に対する感想だった。

 

月日は巡って、留学中に迎えた誕生日、

お世話になっているテリーが誕生日プレゼント、と言って本をくれた。

マザー・テレサの本だった。

彼女の写真と活動の説明をつづった本。

 

その本を見ていたら、涙が出てきて、嗚咽するほど。

自分でもびっくりした。

私はここに行かなければいけない! と思えてしょうがなかった。

マザーに呼ばれている気がした。

 

それで、大学院の1年目と2年目の間の夏休みに

マザー・テレサの神の愛の宣教者会があるインドはコルコタに

行くことに決めた。

というか、行かない、という選択肢は考えられなかった。

 

やっぱりマザー・テレサは危険だった!