海外支援従事者のひとり言

アジア、アフリカ、中東と緊急人道支援で渡り歩き、合間合間で旅に出る、半ノマド生活を送るパルワナが、海外支援で思うこと、旅の話、世界のこと、日本のことについて独り言ちます。

特命ボランティア!?ー 続き

三つの特命ボランティアの他に、

もちろん他のボランティアと一緒にいくつもの施設で

そこで生活する子供たちや人々のお世話もさせて頂いた。

 

死を待つ人の家、シュシュ・ババン(幼児の孤児院)、シャンティ・ダン(孤児院)、ダヤ・ダン(障害児の施設)、プレム・ダン(障害のある人たちの施設)、などなど

ボランティアできる全部の施設で活動した。

 

お洗濯、お着換え、障害のある人や子供の簡単なリハビリ、

食事の手伝い、お掃除、などなど。

 

ある施設で一緒に活動したインド系ベルギー人のボランティアは、

元々MCで生活していたのだけれど、

養子縁組で新しい両親とヨーロッパに渡ったんだ、と語った。

自分のルーツを知りたくて、ボランティアしに来たと言っていた。

 

後から養子縁組担当のシスターに聞いたら、

貰われていった子供が大きくなって

ボランティアとして帰ってくるケースは少なくないらしい。

 

ヨーロッパからボランティアに来ていた夫婦は、

顔に大やけどをおってMCに置き去りにされた幼児を目にして、

是非とも養子に迎えたいと、引き取ったそうだ。

 

その後、母国で何回も整形手術を受け、

綺麗な顔になって、

親子三人で定期的にMCを

訪ねて来るらしい。

 

このような話を聞くと、涙腺のゆるい私はすぐに涙目になる。

人間っていいな!

 

今回、この記事を書くにあたり、記憶を手繰るため

インターネットでMCやマザーハウス、MCでのボランティアに関するサイトを訪れた。

貧しい中の最も貧しい人々に仕えるマザー・テレサへの敬愛の念、

20年も前のインドでの思い出、情熱、出会った人々の顔、

いろいろよみがえってきた。

 

そして、人道支援を始めた頃の初心とやる気、純粋な気持ちを

思い出して、ちょっと胸が熱くなった。