三つの特命ボランティアの他に、
もちろん他のボランティアと一緒にいくつもの施設で
そこで生活する子供たちや人々のお世話もさせて頂いた。
死を待つ人の家、シュシュ・ババン(幼児の孤児院)、シャンティ・ダン(孤児院)、ダヤ・ダン(障害児の施設)、プレム・ダン(障害のある人たちの施設)、などなど
ボランティアできる全部の施設で活動した。
お洗濯、お着換え、障害のある人や子供の簡単なリハビリ、
食事の手伝い、お掃除、などなど。
ある施設で一緒に活動したインド系ベルギー人のボランティアは、
元々MCで生活していたのだけれど、
養子縁組で新しい両親とヨーロッパに渡ったんだ、と語った。
自分のルーツを知りたくて、ボランティアしに来たと言っていた。
後から養子縁組担当のシスターに聞いたら、
貰われていった子供が大きくなって
ボランティアとして帰ってくるケースは少なくないらしい。
ヨーロッパからボランティアに来ていた夫婦は、
顔に大やけどをおってMCに置き去りにされた幼児を目にして、
是非とも養子に迎えたいと、引き取ったそうだ。
その後、母国で何回も整形手術を受け、
綺麗な顔になって、
親子三人で定期的にMCを
訪ねて来るらしい。
このような話を聞くと、涙腺のゆるい私はすぐに涙目になる。
人間っていいな!
今回、この記事を書くにあたり、記憶を手繰るため
インターネットでMCやマザーハウス、MCでのボランティアに関するサイトを訪れた。
貧しい中の最も貧しい人々に仕えるマザー・テレサへの敬愛の念、
20年も前のインドでの思い出、情熱、出会った人々の顔、
いろいろよみがえってきた。
そして、人道支援を始めた頃の初心とやる気、純粋な気持ちを
思い出して、ちょっと胸が熱くなった。